中村敏男先生がご逝去されました。御冥福をお祈りします。


今月17日、かねてより療養中でした初代『a+u』編集長・中村敏男氏が逝去されました。ご冥福をお祈りします。
公私にわたりよくご指導いただきましたこと、記して今一度御礼申し上げる次第です。

Friends –
Mr. Toshio NAKAMURA passed away at October 17th, 2016.
Mr. “TOSHI”, Toshio NAKAMURA was one of founder and otiginal chief editor of architectural magazine “a+u”. Moreover he translated many principal  architectural texts throughout  his life.
His contribution to architectural world is worth to be always remembering. Many thanks, Mr. NAKAMURA with his brilliant memories.

長谷見雄二先生による第19回稲門建築会特別功労賞受賞時の、すがすがしい推薦文をここに掲載させていただきます。

中村敏男氏は、1958年『近代建築』編集部に入社して当時初期段階にあったグループ・メタボリズムの初の特集を編集担当(1960年11月号)した後、鹿島出版会に移籍してSD選書を企画。更に1970年には日英併記の世界的規模の建築雑誌『a+u』の初代編集長となり、当時新進建築家だったシーザー・ペリ、ノーマン・フォスター等をごく初期に特集紹介するなど、歴史的慧眼に裏打ちされた多くの問題提起的書籍を発刊し、現代の日本および海外の建築文化を活性化させてきた。

一方、西欧諸国の特に近代初期の重要文献を和訳して日本に翻訳紹介したことも、日本における近代建築の理解と咀嚼、深化に多大な貢献であった。
中村氏の業績、見識には国際的な評価も高く、89年アメリカ建築家協会名誉会員、90年英国王立建築家協会名誉会員に選ばれ、91年、プリツカー賞の審査員となり、9年間、三期に渡って審査員をつとめられた。96年AIA名誉賞等を受賞するなど世界的評価の高さに比べ、国内ではその重要性が十分、認識されてこないまま、今日も、近代建築理論の研究に余念のない姿勢は、いかにも早稲田人らしい清々しさである。

これから育っていく早稲田建築の人材の目標としてふさわしい国際人として稲門建築会特別功労賞に推薦申し上げる次第です。

(長谷見雄二・早稲田大学建築学科)

略歴)
1931年 東京・王子生まれ
1958年 『近代建築』編集部、初めてのメタボリズム・グループ特集号(60年11月)
1963年 鹿島出版会、SD選書を企画発刊
1970年 「a+u社」を設立し、翌71年発刊より取締役編集長(95年まで)。
1989年 アメリカ建築家協会名誉会員
1991年 プリツカー賞審査員(2000年まで)
1996年 AIA名誉賞受賞
2010年 日本建築学会『建築雑誌』顧問(2011年まで)

主な業績)
1966年 G.F.チャドウィック「ジョセフ・パクストンの生涯」(Space Modulator,No.24,日本板硝子)
1967年 ピーター・コリンズ「近代建築思潮」(『国際建築』美術出版社にて翻訳掲載)
1969年 ハンス・マリア・ウィンケラー『バウハウス』(田中正雄、横山正と共訳、造形社刊)
1982年~3年 スティーヴン・ベイリー『建築からインダストリアル・デザインまで、1900-1960』の全訳掲載(「Art Vivant」西武美術館)
2003年 ケネス・フランプトン『現代建築史』(青土社)
2006年 アンソニー・ヴィドラー『歪んだ建築空間』(青土社刊)
2006年 ピーター・ブランデル・ジョーンズ『モダニズム建築』(風土社刊)
2007年 Toshio Nakamura編 ”Glass House” (YKK AP刊、The Monacelli Pre ss 2007)
2015年 中村敏男『日記の中の建築家たち』(acetate2015年)
そのほか『a+u』誌上では、ケネス・フランプトン「ジョン・ヘイダック論」、ジョン・ヘイダック「時間から空間へ」(75年5月)、コーリン・ロウ「透明性I」(74年7月)等、小論文の翻訳多数

nkmura

中村敏男氏による代表的編集ならびに著作:上左)近代建築1960年11月号「グループ・メタボリズム」上中)SPACE MODULATOR (The Work of Sir Joseph Paxton”抄訳1966年No.24)上右)a+u創刊号(1971年1月)下左)ポストモダニズムの建築言語(a+u1978年10月臨時増刊号・翻訳竹山実)下中)GLASS HOUSE(編著2007年)下右)中村敏男『日記の中の建築家たち』(acetate2015年)

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rhenin について

中谷礼仁(なかたに のりひと)歴史工学、アーキオロジスト。早稲田大学建築史研究室所属、教授、千年村プロジェクト、日本生活学会、日本建築学会など。著書に『動く大地、住まいのかたち』、『セヴェラルネス+』など。
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