Towards “On the Edge Tour” 2013 エッジツアーに向けて報告1- Long Architectural Journey along with edge of Plate Tectonics-


来年からサバティカル、いわゆる特別研究期間を行使します。サバティカルって辞書で調べてみたら、単なるお休みのことなので少し気が楽なのですが、 https://rhenin.wordpress.com/2012/07/09/にもある通り、少し大風呂敷を広げてしまったので、いろいろと事前勉強をはじめています。

研究期間に入ったら、このブログで、プレートテクトニクスの際上の集落、都市文明の姿について追々報告していく予定です。実はこの地震多発地帯こそ文明の発祥地も含むものなので、災害というのは人間生活にとっては重要な検討に値するものなのです。問題なければ知恵はおこりません。今日は準備の巻です。

今回日本からユーラシアプレートと他のプレートの際をめぐるわけですが、ずーっと旅するのはきついので4つの回に分けて各地を訪問します。たまに帰ってきて、研究室の迷える羊の方々への栄養補給などいたします。あと家の修理とか。

さて、まず1月から2月が、インド・ネパール(District B)、少し休んで2月後半から3月がイラン(District C)をめぐります。その後4月から6月まで地中海沿いをアフリカからジブラルタル海峡まで(District D)。そして最後の7月から9月までを私にとっての聖地インドネシアの各島をめぐります(District A)。ミャンマー奥地とかパキスタンとかいけないところもあるのですが、どんな住み方があるのか見てきます。

11月現在、B、Cの地域、要はインド北部、ネパール、インド西部(パキスタン近く)、そしてドバイからイラン縦断までだいぶ予定が決まっていました。今日からはそこまでの道のりをお伝えします。(トルコから始まる地中海横断の旅はまだ詳細決めてませんので、有益な情報があればお寄せください)

まずは深見奈緒子先生、現在早稲田大学でイスラム研究機構教授をされておられます。この先生なくしては何にも始まりませんでした。2004年にシリアに同行させて以来のファンなので写真挙げておきます。右の方です。既にないアレッポの最古のイスラム寺院の中でのワンショット。他の方々のブルカの着用っぷりに比べてそのあまりの自然さに驚かされます。

さて、だいたい金曜日隔週で早稲田の9号館の先生のお部屋にお邪魔していろいろ指南を受けていたわけです。深見先生いろいろな本を出されていますから、ご確認のほどお願いします。先生からはいくつか重要な情報を教えてもらいました。こういう旅に定式はないので自分でネットワークを探って構築していくしかないのですが、はじめから宝石にあたってしまいました。

まずはインドに行ったらINTACH.ここは建築を含むインド伝統文化保存再生団体の中心で、ここにはとびっきりすばらしい各地の資料アーカイブがあるようです。

それから、あなたのテーマだったらぜったいKUTCHへ行けという。確かにそこは地震多発地帯で、パキスタンの近くなのでドンピシャなのですが、実は深見先生、有志とともにすでに2001年の同地での大地震以来、精力的に報告書を発表しておられる!

深見先生はもうKUTCHの顔なので、美術館の方とかに紹介してくれて、もちろん僕からもお願いしてだんだんとアポイントメントを増やしています。こんな感じで、自ら足を運んでルートを構築していきます。

今日はこれでおしまいです。次回はインドで僕を受け入れてくれる奇特な建築家ジャガン・シャーさんのことを紹介します。次々回は今難儀している旅の機材などの検討について報告するつもりです。

rhenin について

中谷礼仁(なかたに のりひと)歴史工学、アーキオロジスト。早稲田大学建築史研究室所属、教授、千年村プロジェクト、日本生活学会、日本建築学会など。著書に『動く大地、住まいのかたち』、『セヴェラルネス+』など。
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Towards “On the Edge Tour” 2013 エッジツアーに向けて報告1- Long Architectural Journey along with edge of Plate Tectonics- への2件のフィードバック

  1. com より:

    先生ご無沙汰しております、、、中川研卒業生のK@ベルリンです。ブログ興味深く拝見させていただいてます、そしてインドについ反応してしまいました。遠い昔の話ですが、07年にintachでインターンしていたので。。。architectural heritage divisionの担当者(ボス)に連絡を取られると色々スムーズかもしれません(ただintachにはdocumentation専門の部署が存在するので適所はそちらかもしれませんが)。インベントリー/報告書のストックはすばらしかったと記憶しています。インドお気をつけて。

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