雑誌『東京人』特集伊東忠太 アジアを生きる 対談藤森照信×中谷礼仁


はじめてお話があったとき、えーいま伊東忠太はやらないのではないかなと思ったら、予想以上にまとまった高密度の雑誌が出来上がってすごく評判いいみたいです。編集部の担当者の方の異常ながんばりなのでしょう。僕が若い頃取り憑いて描いた鉛筆画もちらっと掲載されています。お好きなようで(よかったです)。確かに伊東忠太の絵には人に取り憑くところがありますね。

藤森照信先生とは、いまどう語ろうかねなどと話し合っていたのですが、やはり彼の尋常でない想像力に的を絞って対談をさせていただきました。実は忠太は、東京帝国大学学生なりたてのころ米沢有為会と言う同郷出身の人々でミニコミをつくっていたのですが、そこで書かれたいくつかの文章は若い頃の伊東忠太のことを、特に想像力の問題で考えるのにきわめて重要な文献です。伊東忠太についてのアンソロジーの企画があり、かなり大きめの原稿書いたのですが、原稿出さない人がいて止まってしまいました。今でも出したいと思います。米沢有為会、未来の忠太研究者は見逃さないように。

今号では当方の研究室の博士課程の本橋仁君@eriyoriも作品解説などしておりますのでどうぞご覧ください。伝道院修復の様子、松井覚平との親交など、研究者向けともいえる多角的な内容で正直東京人の底力を見ました。

あ、それから一つ、伊東忠太にははがき絵というはがきのウラを使った絵日記があるのですが、戦後すぐぐらいごそっと抜けています。ところがあるひ某古書店から買わないかと言う話がありました。100万円ということで、断りました。撮影だけさせてくれと言ったら無視されました(当然ですな)。つまりどこかにあって、誰かが所有している可能性があるということです。その古書店の亭主は、普通の人が知らない欠落期間をびしっと当てていましたから、本物だと思います。

しかし「アジアを生きる」だなんて、今頃なかなか挑戦的なタイトルです。

書誌情報 対談藤森照信×中谷礼仁 日本を軸に世界地図をひっくり返した 雑誌『東京人』2012、12月、no.319 都市出版株式会社発行p.26-33

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rhenin について

中谷礼仁(なかたに のりひと)歴史工学、アーキオロジスト。早稲田大学建築史研究室所属、教授、千年村プロジェクト、日本生活学会、日本建築学会など。著書に『動く大地、住まいのかたち』、『セヴェラルネス+』など。
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